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2006 Fiscal Year Annual Research Report

2型糖尿病でみられる膵β細胞脱落への低酸素の関与とその制御

Research Project

Project/Area Number 17790598
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

水上 浩哉  弘前大学, 医学部, 助手 (00374819)

Keywords食後過血糖 / 低酸素 / 進行性β細胞脱落 / 2型糖尿病 / チアゾリン誘導体 / PPAR-γ / 炎症反応 / GKラット
Research Abstract

2型糖尿病(T2DM)の特徴的膵病変としてβ細胞の進行性脱落が挙げられる。その機序には高血糖状態からの代謝の不均衡、酸化ストレス、炎症反応の関与などがいわれているが未だ詳細は不明である。これらβ細胞脱落に、低酸素状態が関与しているかどうかは知られていない。T2DMにおける食後過血糖は、その進展因子として知られている。そこでT2DMにおける進行性β細胞脱落の機序の解明のため、食後過血糖を誘発したモデルにおいて低酸素の関与があるかどうかを検討した。PPAR-γリガンドのピオグリタゾン(P)投与群を治療群とした。T2DMモデル動物である雄性GKラット(G)及びその対照としてWistarラット(W)を用いた。6週齢から給餌を18時から1時間自由摂取させ、食後過血糖を誘発した。体重、随時血糖、血清インスリン値を測定した。24週齢で、膵臓を摘出、膵島構成細胞、線維化、炎症細胞浸潤、低酸素の程度につき検討した。P(10mg/kg/日)は食前に投与した。G膵島では著明な線維化、マクロファージ浸潤がみられた。GではWに比しβ細胞面積が約50%脱落していた。G+PはGに比し食後過血糖、過インスリン分泌、糖負荷後耐糖能異常の有意な改善をみた。P投与によりGでのβ細胞面積には有意な改善を認めなかった。しかしながら、膵島周囲のマクロファージ浸潤、膵島線維化の程度はGに比べ、G+Pで有意に減弱していた。抗Hypoxic probe-1抗体、及び抗HIF1α抗体での免疫染色による低酸素の検討では、G、W膵島に明らかな有意差は見られなかった。今回の検討において、G膵島では、明らかな低酸素は認められなかった。しかしながら、P投与による食後過血糖の改善により、マクロファージ浸潤、線維化が抑えられた。これにより、膵島の微小環境が整えられ、結果としてβ細胞の機能改善がもたらされたと考えられた。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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