2005 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪細胞の肥大化を規定する分子機構とその肥満症への関与の解明
Project/Area Number |
17790599
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石垣 泰 東北大学, 病院, 助手 (50375002)
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Keywords | 肥満 / 糖尿病 / 脂質代謝 / インスリン抵抗性 / 脂肪細胞 |
Research Abstract |
我々は、apoE欠損マウスがbackgroundであるC57BL/6にみられる加齢に伴う体重・血糖値の上昇傾向が抑えられていることに着目し、apoEの存在が「余剰脂肪蓄積」の鍵となっており、ひいては糖代謝異常を引き起こす要因になっているのではないかと考えた。本研究の目的は、apoEが余剰脂肪蓄積や全身の代謝異常にいかに関与するのかを解析し、その分子機構の理解を通じて、肥満時の脂肪組織の性質の規定や糖代謝異常に関する新しい機序を解明することである。 1 肥満・糖尿病マウス脂肪組織の解析と代謝状態の評価 apoE欠損マウスとKKAyマウスを交配し、Ayマウスを基盤としたapoE野生型、ヘテロ欠損型、ホモ欠損型の3種類の系統をすでに樹立した。これらのマウスを用いての検討でapoE欠損マウスでは、 (1)apoE野生型に比べて、肥満傾向が抑えられ、耐糖能が良好でインスリン感受性であった。また、アディポネクチンの上昇とレプチンの低下を認めた。 (2)酸素消費量が高値で摂餌量が抑制されていた。 (3)高インスリン正常血糖クランプにより、全身のインスリン抵抗性が改善していた。 (4)脂肪細胞の肥大化や脂肪肝が抑制されていた。 (5)脂肪組織において種々の炎症性分子の発現が抑制されていた。 2 apoE補充に伴う脂肪組織における発現変化の解析 上記のapoE欠損マウスにapoEのcDNAを組み込んだアデノウィルスベクターを経静脈的に投与し遺伝子導入をおこなった。apoE補充により急速に、肥満・インスリン抵抗性が惹起され、インスリン抵抗性の増大、脂肪細胞の肥大化が認められた。
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[Journal Article] Signals from intra-abdominal fat modulate insulin and leptin sensitivity through different mechanisms : Neuronal involvement in food-intake regulation.2006
Author(s)
Yamada T, Katagiri H, Ishigaki Y, Ogihara T, Imai J,.Uno K, Hasegawa Y, Gao Junhong, Ishihara H, Niijima A, Mano H, Aburatani H, Asano T, Oka Y
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Journal Title
Cell Metabolism 3(3)
Pages: 223-229