2005 Fiscal Year Annual Research Report
高血糖によるメチルグリオキサール付加修飾蛋白の糖尿病血管合併症における意義
Project/Area Number |
17790609
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田口 哲也 熊本大学, 医学部附属病院, 医員 (30398200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本島 寛之 熊本大学, 医学部附属病院, 医員 (40398201)
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Keywords | 糖尿病 / 転写因子 / メチルグリオキサール |
Research Abstract |
研究者らは以前に網膜ミューラー細胞の高グルコース培養条件下で,解糖系の中間代謝物から生成するα-ジカルボニル化合物メチルグリオキサール(MG)が,核蛋白Sp3のcofactorであるmSin3Aに付加修飾することにより機能変化をもたらし,angiogenic factorであるangiopoietin-2の遺伝子発現の制御を報告,高血糖環境における遺伝子発現変化の一因となりうる可能性を示した.本研究では,対象をより拡大し,血管内皮細胞を用いてMG付加修飾を受ける転写因子,cofactorを検索し,これらにより発現調節を受ける遺伝子群を同定して,糖尿病血管合併症における役割を明らかにするものである. 抗MG抗体の作製については,MGとウサギ血清アルブミンを無菌条件下において一定期間反応させて調整した後,生成したMG由来最終糖化産物(AGE)であるhydroimidazolone(MG-H1)を家兎免疫して抗血清を作成し,アフィニティーカラムを用いて調整の予定で,現在作製途中である.またウシ大動脈血管内皮細胞株を用いて,MGを変換する酵素g1yoxalase-1(glo-1),あるいは対照(empty)のアデノウイルス(Ad)を感染させた細胞を(1)5mMグルコース(LG)+Ad-empty,(2)30mMグルコース(HG)+Ad-empty,(3)HG+Ad-glo-1の条件で5日間培養し,各々から核蛋白を採取した.続いて先に他施設から供与頂いた抗MG-H1抗体結合イムノアフィニティーカラムに核蛋白試料を注入,カラムから溶出させた蛋白をSDS-PAGEにより分離し,銀染色を施行,目的とするMG付加修飾核蛋白(HG+Ad-emptyで増加し,HG+Ad-glo-1で減弱するバンド)の候補を約30kDa相当の位置に認めた.今後再現性について確認した後,続いてプロテオミクス解析を行う予定である.
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Research Products
(2 results)