2007 Fiscal Year Annual Research Report
心血管組織でのDAX-1およびCOUP-TFによるステロイドホルモン制御
Project/Area Number |
17790624
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
稲葉 聡 University of Fukui, 医学部附属病院, 助教 (50334818)
|
Keywords | アルドステロン受容体 / コファクター / ステロイドホルモン / 血管障害 |
Research Abstract |
副腎皮質において糖質ステロイドの合成を抑制していると考えられているDAX-1およびCOUP-TFは同様にアルドステロンの生合成にも関与することが想定されている。予備実験でH295R細胞でのDAX-1およびCOUP-TFを過剰発現が副腎皮質でステロイドホルモン合成の調節因子であうStAR蛋白の発現を抑制されることを確認後、大動脈平滑筋細胞をはじめとするヒト血管平滑筋細胞においてのDAX-1およびCOUP-TF過剰発現によるStAR蛋白の発現が、mRNAレベルおよび蛋白合成レベルで抑制されていることを確認した。また、StAR遺伝子プロモーターを介するDAX-1およびCOUP-TFの転写調節をStAR遺伝子のプロモーター領域を組み込んだレポーター遺伝子発現を測定して評価したところ、ヒト大動脈平滑筋細胞においてDAX-1およびCOUP-TF過剰発現がレポーター活性を低下させていることが明らかとなった。これらの結果により副腎皮質と同様に血管平滑筋組織でもステロイド合成にDAX-1およびCOUP-TFが転写抑制因子として関与していることが想定された(投稿準備中)。また、StAR遺伝子よりも下流でステロイド合成に関わる酵素遺伝子(11βHSD、18HSD)の発現についてもDAX-1およびCOUP-TF過剰発現が抑制的に関与するかについてもヒト大動脈平滑筋細胞を用いて評価したが、蛋白合成レベルでは発現量が少なく評価できず、mRNAレベルでも有意な所見は得られなかった。
|