2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17790710
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
保科 隆之 九州大学, 大学病院, 医員 (30398078)
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Keywords | 感染症 / 免疫学 / 遺伝子 / サルモネラ / 宿主要因 |
Research Abstract |
サルモネラは、グラム陰性の細胞内寄生菌であり、マクロファージ内で増殖することが可能である。サルモネラに対する感受性や全身型への進展を決定することへの関与が疑われる候補遺伝子としては、主にマクロファージの病原体認識に関わるToll-like receptor 4、細胞内寄生性細菌の排除に重要な役割を果たすTh1サイトカインであるInterferon(IFN)-γ、Interleukin(IL)-12、およびそれらの受容体、T細胞、NK細胞からのIFN-γ産生を促進するIL-18およびその受容体、IFN-γ受容体からのシグナルを伝達するsignal transducer and activator of transcription-1、IFN-γ/IL-12経路の新しいサイトカインであるIL-23、IL-27およびそれらの受容体などが挙げられる。IFN-γ/IFN-γ receptor、IL-12/IL-12 receptorの欠損によりサルモネラ感染症が重症化する報告はあるものの、多数のサルモネラ感染症症例において、これらの分子の遺伝子解析を行った報告はなかった。サルモネラ感染症症例(全身型、胃腸炎型)の集積を行い、上記に挙げた分子のうち、これまでも報告のある、IFN-γ、IFN-γ receptor 1、receptor 2、IL-12βおよびIL-12 receptor β1の遺伝子多型をPCR法およびダイレクトシークエンシング法によってスクリーニングした後、PCR-restriction fragment length polymorphism法または、PCR-single strand conformation polymorphism法などを用いて多検体処理を行い、疾患群および健常群につき各多型の頻度を決定し、統計的に比較を行った。
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