2005 Fiscal Year Annual Research Report
核のないミトコンドリア細胞におけるアポトーシスおよびカルシウム動態
Project/Area Number |
17790727
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
中山 智博 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70307528)
|
Keywords | ミトコンドリア細胞 / アポト-シス / 発生分化機構 |
Research Abstract |
我々は核のない細胞を長期培養することに成功し、それをミトコンドリア細胞と名付けた。この細胞は通常の細胞と比して非常に小さく、核がないにもかかわらず長期生存しうることが特徴である。その生命維持の機構は未解明であり、今回私は、このミトコンドリア細胞の発生分化機構および生命維持機構について、アポトーシスの関与(特にカルシウム経路に関して)がどのように行われているのか、また生命維持におけるカルシウムバランスとミトコンドリア構成蛋白の活性変化を検討することを計画した。本年度は、まずミトコンドリア細胞の構成蛋白につき解析を行った。具体的な方法としては、まずミトコンドリア細胞のミトコンドリアDNAにつき全周解析を行った。DNAは元来短いフラグメントに分割されている事が予想されていたため、ミトコンドリアDNAを600-700bpに28分割し、それぞれのPCR産物につきDirectシーケンスを行った。ミトコンドリアDNAはほぼ全周保たれている事がこの結果わかった。DNAの連続性につき解明するため、PCRの増幅長を2.5kbに延長し確認する事にし、現在実験中である。また免疫染色法を用い、角膜蛋白や細胞質内蛋白につき現在実験中である。またミトコンドリア細胞の増殖性につき検討をするため、嫌気下および好気下条件での増殖率を長期的に検討をしている。今後アポトーシスの関与につき検討を加えこのミトコンドリア細胞の発生分化機構および生命維持機構を解明したい。
|