2005 Fiscal Year Annual Research Report
時間分解分光システムを用いた低酸素性虚血性脳症の治療に関する研究
Project/Area Number |
17790743
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
大久保 賢介 香川大学, 医学部, 助手 (80335851)
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Keywords | 時間分解分光システム / 平均光路長 / 拡散係数 / 脳内ヘモグロビン濃度 / 新生仔豚 / 遅発性脳エネルギー代謝不全モデル / エダラボン / 薬物動態 |
Research Abstract |
本年度は先行研究として以下の二つを検討した。 (1)脳内ヘモグロビン濃度の変動が時間分解分光システム(TRS)を用いて測定した光学パラメーター(拡散係数)や平均光路長の値にどの程度影響を与えるかを検討した。対象は新生仔豚5頭。全身麻酔下に人工換気を行い、5%ブタアルブミンによる部分交換輸血にて動脈血ヘモグロビン濃度を13.3±2.4から3.5±0.6g/dlまで4段階かけて低下させた。761,795.835nmにおける拡散係数に有意な変動はなかったものの、部分交換輸血終了時の平均光路長は、負荷前値よりそれぞれの波長で19±9,22±10,23±10%の増加を示しており、有意な変動を認めた。これらよりヘモグロビン濃度の変動が近赤外光を用いた測定において重要な要素である平均光路長に著しい影響を及ぼすことが判明した。 (2)新生仔豚を用いて作成した遅発性脳エネルギー代謝不全モデルにおけるエダラボンの薬物動態に関する検討を行った。対象は新生仔豚5頭(低酸素虚血負荷群4頭,非負荷群(コントロール群)1頭)。全身麻酔下に人工換気を行い、計75分間の低酸素虚血負荷終了後30分に研究直前に調整したエダラボン3mg/Kgを静脈内投与し、投与後5(Cmax)、15、30分におけるMCI-186(エダラボン未変化体)血漿中濃度を測定した。コントロール群、低酸素虚血負荷群の投与後5分(Cmax)のエダラボン血漿中濃度はそれぞれ1161.51,1490.37±608.15ng/mlで、半減期は16.3,16.0分であり2群ともほぼ同様の血漿中濃度推移を示した。これらはin vitroやラットにおけるフリーラジカル消去作用に必要な血漿中濃度推移と同等であり、新生仔豚の遅発性脳代謝不全モデルにおけるエダラボンの脳保護作用を検討するにあたり、3mg/Kgの投与量で十分であることが判明した。
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