2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロサテライト配列を利用した微小欠失領域の迅速同定法の確立
Project/Area Number |
17790746
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
塩濱 愛子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40383731)
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Keywords | 染色体異常 / 遺伝子診断 / 先天性疾患 |
Research Abstract |
・マイクロサテライト配列の抽出及びプライマーの設計 マイクロサテライト多型を利用したDGS/CAFS/VCFS患者における微小欠失領域同定を行うために、典型的な欠失領域の両端であるLCR22-2とLCR22-4周辺及び欠失領域からマイクロサテライトマーカーの抽出を行った。多型が見込まれるCA、GAなどの2塩基反復配列や、CCAなどの3塩基反復配列を含む領域を抽出するために、RepeatMasker2プログラムを用いて22番染色体のゲノムシーケンスの解析を行い、これらの反復配列を含む20塩基対程度のマイクロサテライト領域を36箇所抽出した。次に、抽出した領域を含むPCR産物が300〜500塩基対になるようにPCRプライマーを設計し、培養細胞から抽出したヒトゲノムDNAを鋳型としてPCRを行った。増幅されたPCR産物の塩基配列を確認し、対象領域が増幅されていることを確認した。 ・PCR産物の多型解析法の確立 次に、PCR産物のサイズによるマイクロサテライト多型同定法の確立を行った。まず、PCRプライマーの末端を片方のプライマーにはCTTを、もう片方のプライマーにGTTの配列を付加することによりPCR産物の末端塩基を統一した。このPCR産物末端塩基に対して、クレノー断片の末端塩基交換活性を利用して、蛍光修飾dCTPを用いた蛍光標識を行った。この標識産物とサイズマーカーを混合後、ABI3730xlシーケンサで解析を行い、PCR産物のサイズを同定する高速ジェノタイピング解析法を確立した。この方法を用いて設計したプライマーの多型性を複数のヒト培養細胞由来DNAで評価したところ、多型解析に用いることが出来る24箇所のマーカーをが選別できた。以上の結果から、これらのプライマーを用いて患者由来の培養細胞を用いて欠失領域の検出を試みている。
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