2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17790787
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 友章 東京医科大学, 医学部, 助手 (70398767)
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Keywords | 肥満細胞 / 転写因子PU.1 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
我々は、マウス骨髄由来細胞を用い,PU.1の発現量が肥満細胞-単球系の分岐を決定すること,分化した肥満細胞も単球系に変化する可塑性があることを報告してきた。PU.1の機能に関わる細胞外因子の働きを検討した。PWM-SCMまたはIL-3+SCF存在下で培養したマウス骨髄由来肥満細胞にレトロウイルスベクターを用いて野生型PU.1を過剰発現させた。また樹状細胞誘導機能を持つ因子として知られているIL-4,TNF-α,GM-CSF, Flt3L, M-CSF, IFN-γいずれかをIL-3+SCFに追加添加し,得られた細胞の特異的遺伝子発現や機能,形態を解析した。 骨髄由来細胞培養にIL-3+SCFを用いた場合,c-kit発現抑制,CD11b,F4/80発現誘導形態変化,LPSに応答したIL-6産生能に及ぼすPU.1過剰発現の影響はPWM-SCMを用いた場合と同等であった。一方MHC classII,CD11c発現誘導には,PU.1過剰発現と共にPWM-SCMに含まれるIL-3,SCF以外の因子が必要であり,1FN-γ添加,中和抗体の実験からMHC classIIの場合それがIFN-γであることが判明した。この時IFN-γ添加後6時間で転写因子CIITAの発現を認め,CIITAの第4のプロモーターを介していた。成熟した肥満細胞にLPSやPMA刺激4-8時間後にPU.1が過剰発現を認めたことより,生体内で肥満細胞も単球系に変化する可能性があると示唆された。 PU.1の発現増強は肥満細胞に様々な単球系細胞の特徴をもたらし,そのほとんどが他因子の関与を必要としないが,MHC class IIの発現はPU.1と共にIFN-γ刺激により発現誘導されるCIITAを介して引き起こされ,CD11c発現には更に異なる因子が必要であることが示唆された。本研究の一部を第30回日本研究皮膚科学会学術大会・総会(2005年横浜)にて発表した。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] The role of immune response to Staphylococcus aureus superantigens and disease severity in relation to the Sensitivity to tacrolimus in atopic dermatitis.2006
Author(s)
Fukushima H, Hirano T, Shibayama N, Miwa K, Ito T, Saito M, Sumida H, Oyake S, Tsuboi R, Oka K
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Journal Title
International archives of allergy and immunology 141, 3
Pages: 281-289