2005 Fiscal Year Annual Research Report
統合失調症患者の反応競合下の前頭葉の活性に関する事象関連fMRIを用いた研究
Project/Area Number |
17790819
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
福田 麻由子 順天堂大学, 医学部, 助手 (00348989)
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Keywords | ニューロイメージング / functional MRI / 前部帯状回 / ワーキングメモリー / ブロックデザイン / event-relatedデザイン |
Research Abstract |
統合失調症患者群の反応競合下における前頭前野(prefrontal cortex : PFC)および前部帯状回(anterior cingulate cortex : ACC)の活性に注目し、反応競合性を高く設定したA-X CPT(continuous performance task)遂行中の事象関連fMRI(functional MRI)を記録し、Central Executive System機能の評価をした。またN-back課題などワーキングメモリーを用いた課題の中でも比較的反応競合性の少ない課題を用いSlave Systemの評価も行い比較検討した。 今年度はfunctional MRIの撮像シークエンスと課題を確立し、ブロックデザインおよびevent-relatedデザイン双方を利用した。健常対照群・統合失調症患者群それぞれの症例の検討、両群それぞれのグループアベレージおよび群間比較(t検定)の検討を中心に行った。その結果、ACCの活性については、健常対照群より統合失調症群の方が劣っていた。また、ACCの活性のlateralityについては、左側の活性において、より健常対照群との差が大きかった。ACCは高度の判断を要する場合に活性化され、ワーキングメモリーシステムにおいての中枢実行系の機能を担っていると考えられるが、今回の所見より、統合失調症患者のワーキングメモリーシステムの障害は下位システムレベルではSlave SystemよりもCentral Executive Systemの機能の障害により起因するものと考えられた。また、実験デザインにおいては、event-related designの確立の必要性が再確認された。 更にPANSS(positive and negative syndrome scale)など臨床症状評価尺度や罹病年数・服薬量との関連も検討中である。
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