2005 Fiscal Year Annual Research Report
極細径気管支鏡と気管内超音波検査を支援する仮想内視鏡の確立と腫瘤確定診断への応用
Project/Area Number |
17790843
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
本折 健 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (30344998)
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Keywords | 仮想内視鏡 / 動的四次元解析 / 肺癌 / 気管支鏡 |
Research Abstract |
最近、肺癌CT検診や偶然CTにて発見され、通常の胸部写真では発見されない微小な早期肺癌例が散見されている。この様な末梢小型肺病変は従来の気管支鏡での到達が難しい。近年multi-detector-raw CT(MDCT)の出現により高精度の画像を立体構築し、3次元の情報を得ることが可能となり、立体診断や手術前計画などに広く応用されている。MDCTにて収集されたデータからvolume rendering法で構築された3D画像、および仮想内視鏡は、被検者の位置情報を持ち合わせている。本研究は医療分野における4次元画像診断の手法に、応用物理学・応用数学の手法を取り入れる。CTによる胸部画像を呼吸運動・心拍動を考慮して補正し、極細径気管支鏡との座標の誤差を極少化し、気管支鏡検査支援仮想内視鏡システムを構築することを目的とする。また位置センシング手法の分析を行う機器環境を確立し、これらの異なる座標を登録して誤差が最小となるように調整し、臨床応用可能な手法を確立することを最終目標とする。本年度はまず、四次元胸部CT画像を作成し、気管支の抽出と動的解析を行う解析機器環境及びコンピュータのプログラムの確立を目指した。ソフトの開発は千葉大学工学部と協同で実施し、呼吸運動及び心拍動などを含む複雑系に対して応用数学的手法を用いてモデル化を試みた。しかし、今年度中には期待した様なプログラムを開発することが出来なかった。その最大の原因は呼吸同期の組み込みであった。次年度以降は本年度不十分であった箇所を修正すると共に、モデル化した各種のパラメーターをコンピューターで離散(デジタル)的に解析するためのプログラムの開発を行う予定である。また、同時に解析した結果を4次元画像として表示するためのプログラムの開発を行う予定である。
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