2005 Fiscal Year Annual Research Report
Line-Scan法を用いた脳幹部・脊髄のFiber Tracking
Project/Area Number |
17790861
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
和田 昭彦 島根大学, 医学部, 助手 (90379686)
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Keywords | 脊髄 / 脳幹 / MRI / 拡散テンソル画像 / 神経線維 |
Research Abstract |
まずLine Scan法を用いたMR拡散テンソル画像を脳幹部・脊髄(頸髄)に適応させるために、MR撮像機器のコンソール上でのシュミレーションと撮像条件の最適化を試みた。現在の機器では、x,y,z方向に同等の空間分解能が得られず、スライス断面方向の空間分解能は他2者の約2倍(空間分解能は約1/2)でしか設定できない。脳幹・脊髄内での神経線維の走行方向を考慮し、脳幹では軸位断像(体軸に垂直)、脊髄では冠状断像を設定した。Line Scan法の短所である撮像時間を少しでも短縮するような(撮像枚数を極力減少させる)撮像角度を設定した。臨床応用可能と思われる撮像プログラムを設定し、脳幹は3名、頸髄は5名の正常ボランティアを対象として、脳幹・脊髄拡散テンソル画像を撮像した。得られた拡散テンソル画像は、パーソナルコンピュータ(Windows PC)上で、拡散テンソル解析ソフト(VOLUMEONE, dTVIISR、いずれも東京大学放射線科開発)による解析を行い、内部を走行する神経線維を描出、解剖学的な神経線維路との照合、各対象間の比較により結果の妥当性を評価した。 外部評価を目的として、我々が取得した脳幹・脊髄の拡散テンソル画像、Fiber Tracking(神経線維走行路描出)を、国内外の放射線・神経放射線学会にて発表・報告を行った(2005年国際核磁気共鳴学会(米国)、米国神経放射線学会(米国)、日本核磁気共鳴医学会、2006年日本医学放射線学会(2006年4月発表予定))。 次年度は、臨床症例への適応とその有用性の検討を進めるごとく、現在計画中である。
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