2005 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌に対する高精度放射線治療における体動の監視および補正に関する研究
Project/Area Number |
17790875
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
菅原 章友 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80317239)
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Keywords | ファントム / ITVカメラ / ファイバーグレーティングデバイス |
Research Abstract |
今年度は、ボランティアの被験者によりファイバーグレーティングデバイスの有効性の検討をおこなった。また試行的に3方向から同時観察可能な小型ITVカメラを装備した監視システムを試作し、ITVカメラから画像を取得し、USB接続にてパソコンとデータ転送をおこなった。解析ソフトウェアを試作して、ファントムおよびボランティアに協力を得て、実際の放射線治療の臨床環境に近い状態での実験を行った。 実際の放射線治療で用いられている、頭頚部用患者固定具の周囲にカメラを設置し、治療環境において精度を調査した。この実験において評価は定量的には行えないため、視覚的に評価した。カメラは頭の側面と、上側に配置した。それぞれの撮影距離は10cmとし、画像サイス160×120pixel、フレームレートは10fpsである。側面のカメラにおいては良好な結果を得られている。しかし上部に配置したカメラにおいては、誤検出を起こし安定した検出を行えていなかった。理由として、側面のカメラはテンプレートとする対象に十分な特徴があるので、テンプレート照合が行いやすく、また光の影響を受けづらいことが考えられる。上部のカメラはパターン認識法がヒストグラムを用い照合を行っているため側面より、上部の方が光の影響による変化に敏感に反応してしまっていることが考えられる。この現象は光の影響を極力小さくすることで改善が可能と考えられる。このように、患者の体動を非接触かつリアルタイムに把握出来ることを確認出来た。システムをさらに発展させ、将来的により体幹部においても精密な照射野での放射線治療が可能となるものと思われる。
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Research Products
(3 results)