2005 Fiscal Year Annual Research Report
肝胆道系癌細胞に特異的なmicroRNAの同定と発現プロファイル解析
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17790931
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
三嶋 拓也 日本医科大学, 大学院医学研究科・ポスドクター (00398877)
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Keywords | microRNA cloning / microRNA real time PCR / microRNA microarray / 胆管細胞癌 |
Research Abstract |
近年、18-26塩基で構成される単鎖RNA(small RNA)が注目されている。中でもgenome DNAより転写される段階で2重鎖、ループの2次元構造をとるmicroRNAは現在までにおおよそ700種類が同定されており、1000-3000種類のmicroRNAが存在することがgenome DNAより予測されている。 また、これらのmicroRNAは複数の特定遺伝子(messengerRNA)の発現を抑制的に制御する機能が一部で解析されており、個体レベルにおいても発育段階、細胞レベルにおける発癌などにおいて発現プロファイルが大きく異なり、重要な機能を担っていることが予測されている。 今回の研究では上記を踏まえて、microRNAの肝胆道系悪性腫瘍における役割を解明を目的とし、平成17年より研究を開始した。 我々は現在までに胆管悪性腫瘍の培養細胞株であるHuCCT1,MECならびに正常胆管上皮細胞株であるHiBEpiCにおけるmicroRNAのクローニングを行い、それぞれの細胞株において6000-7000のクローンを得ることができた。これらのクローンには200-300種類のmicroRNAが含まれており、その中にはまだ報告のない新規と思われるmicroRNAも含まれている。また、癌と正常の細胞株間において発現の異なるものも同定された。それらの相違はmicroRNA microarrayならびにmicroRNA real time PCRにおいても検証された。 2年目に当たる平成18年度は、上記の結果の論文ならびに学会における発表を予定している。
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