2005 Fiscal Year Annual Research Report
RNAiランダムスクリーニング方を用いたp53誘導新規アポトーシス関連因子の検索
Project/Area Number |
17790950
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
羽田 裕司 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 臨床研究医 (50381893)
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Keywords | RNAi / p53 / アポトーシス / ランダムスクリーニング |
Research Abstract |
1.p53誘導性アポトーシス・スクリーニングシステムの確立 まずp53誘導性アポトーシス・スクリーニングシステムの確立を行った。クロンテック社tet-onシステムを用いて、内在性p53の欠失したsaos2細胞株にテトラサイクリン(tet)の濃度依存的にp53を過剰発現する細胞(saos2/tet-on-p53)を作成した。この細胞ではtet非存在下にはp53は発現されていないが、tetアナログであるドキシサイクリンの添加によりその濃度依存的にp53の過剰発現が誘導され、アポトーシスが観察された。しかし、本研究の目的であるp53誘導性新規因子検索のためのスクリーニングにはtetによる誘導後に生存する細胞はすべて偽陽性として拾われてしまうため、現在ほぼ全ての細胞死が誘導されるラインを選別中である。 2.レトロウイルスshRNA発現システムの確立 RNAiは2本鎖RNA(dsRNA)を細胞内に導入することでそのRNA配列に特異的な発現抑制がかかる手法で、哺乳類細胞へは21ヌクレオチド前後の短いdsRNAを形質導入することで標的遺伝子の発現を抑制できる。近年ではdsRNAの代わりに、プラスミドベクターを用いて2つの相補的配列をとる21ヌクレオチドの配列の間に短い配列をはさんだ1本鎖のRNAを転写させ細胞内でRNAにヘアピン構造をとらせることで、dsRNAと同様の効果を安定して発揮する種々のベクターが開発されており、本研究ではクロンテック社のpSIREN-RetroQ vectorを用いた。ランダムライブラリー作成の準備段階として初めに、関連因子として解析が進んでいるBax, Puma, Noxa等に対するベクターをpositive controlとして作成し、前述のsaos2/tet-on-p53細胞に導入、そのアポトーシス抑制能を解折中である。
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Research Products
(1 results)