2005 Fiscal Year Annual Research Report
高磁場(7T)MRI拡散強調画像による大脳白質放射線障害の解析
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17790965
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
深見 忠輝 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (40378451)
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Keywords | diffusion weighted image / FA(fractional anisotropy) / 7TMRI / diffusion tensor / radiation |
Research Abstract |
MRIによるFA(fractional anisotropy)値の測定は白質障害の程度を反映すると言われている。放射線照射による白質障害の過程を追跡するためにrat modeleを用いて放射線照射後の7TMRIとよるFA値測定を行った。17年度は白質線維の多い脳梁部をFA値の測定対象とし、生後6週ratのFA値を測定した後照射群には全脳40Gyのone shot irradationを実施した。各群3-5匹のratを測定した平均FA値の結果は、照射後2週間後FA=0.6001254(対照群:0.612075)、4週間後FA=0.60805(対照群:0.55377)、8週間後FA=0.61595(対照群:0.626321)、10週間後FA=0.61297(対照群:0.629251)、12週間後FA=0.619391(対照群:0.592355)、6ヶ月後FA=0.64422757(対照群:0.6437205、9ヶ月後FA=0.611338(対照群:0.680662)、11ヶ月後FA=0.671129(対照群:0.720239)であった。これらをグラフ化すると照射後6ヶ月後に両群までは明らかな有意差を認めないがそれ以降では照射群においてFA値の低下を認めた。また正常対照群においてはFA値が緩やかな上昇を認め、この事実はこれまでのヒトにおける成長および加齢によるFA値の変化の報告と異なるものであった。組織学的検索として脳梁、深部白質の変化を灌流固定後パラフィン包埋したrat脳に対してneuro-filament、myelin basic protein、Olig 2などを用いた免疫組織学的な病理検索にて観察したところ、照射群では6ヶ月後頃より放射線壊死とみられる変化を認めた。
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