2005 Fiscal Year Annual Research Report
悪性脳腫瘍に対する遺伝子解析に基づいたテーラーメイド治療
Project/Area Number |
17790973
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
三宅 啓介 香川大学, 医学部附属病院, 助手 (00398033)
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Keywords | 生物・生体 / 遺伝子 / 脳腫瘍 |
Research Abstract |
悪性神経膠腫に対し抗癌剤治療を行う上で大きな障害となる要因として血液脳関門の存在が挙げられる。また、多くの抗癌剤に同時に耐性を獲得する要因として多剤耐性遺伝子発現の関与が挙げられ、特にABCスーパーファミリーの解析が進められている。最近になり、正常脳内血管内皮細胞にABCスーパーファミリーの一部が発現し、血液脳関門を担っていると報告されている。今回、我々は悪性神経膠腫におけるABCスーパーファミリー(MDR-1,MRP1,MRP2,MRP3,MRP5,ABCG2)を中心に、その他、抗癌剤耐性に関わる遺伝子(TopoisomeraseやMGMT)について遺伝子発現、蛋白発現の局在を検討した。Glioma 43例(grade II 11例、grade III 16例、grade IV 16例)を検討対象とし、MDR-1,MRP1,MRP2,MRP3,MRP5,ABCG2,TopoisomeraseやMGMTのRT-PCRを施行し、遺伝子発現を検討した。また、それぞれのモノクローナル抗体C494,MRPr1,M_2III-6,M3II-9,M5I-1,BXP-21を用いて免疫組織化学染色法により、それぞれの局在を比較検討した。MDR1において全例で遺伝子発現および血管内皮細胞での発現を認めた。ABCG2に関してgrade II 6例、grade III 14例、grade IV 14例において遺伝子発現および腫瘍内血管内皮細胞に発現が認められた。その他の遺伝子に対しては個々の症例のより差が認められた。MDR-1,ABCG2はそれぞれ高頻度に腫瘍内血管内皮細胞に発現が認められた。今後のこれらの遺伝子発現の結果を基に抗癌剤の選択を行い、治療経過を観ていく予定である。
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Research Products
(1 results)