2005 Fiscal Year Annual Research Report
脳動脈瘤壁における遺伝子発現の検討(成因および破裂の解明)
Project/Area Number |
17790984
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 寿之 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80287375)
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Keywords | 脳動脈瘤壁 / 遺伝子発現 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
脳動脈瘤壁のサンプルに関しては、現在20例の患者より採取し、対照となるcortical arteryとともにTRIzolを用いてTotal RNAの抽出を行った。oligoDNA Microarrayを行うにあたっては、そのTotal RNA qualityが最も重要であるので、Agilent Bioanalyzerによってqualityの確認を行ている。これは通常アガロースゲルにて行っているものをchip上で行うためにtotal RNAの量がわずか5ngで済み、18S/28Sのバンドによってqualityが明瞭に確認でき、同時に定量も行えるものである。本年度の研究では2例のoligoDNA Microarrayを施行したが、正常血管と比較してその壁における遺伝子発現はimmunogl obulin lambda joining 3,anti-carcinoma surface antigen monoclonal antibodyなどの上昇がとも40倍以上認められた。 Collagen type1 alpha2に関して、脳動脈瘤の発生に関与するとの報告が過去にされているので(T Yoneyama et al.:Collagen Tyoel alpha is the susceptible gene for intracranial aneurysm. Stroke 35:443-448,2004)、我々のサンプルでその遺伝子発現を脳動脈瘤と正常脳血管で比較した。Realtime RT-PCRでは脳動脈瘤7例全てにおいて正常脳血管よりも遺伝子発現が低かった。またこれら脳動脈瘤は2例が未破裂、5例が破裂動脈瘤であったが、2群間での有意差は認められなかった。
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