2005 Fiscal Year Annual Research Report
カテコールアミン過剰状態における高二酸化炭素症の影響に関する研究
Project/Area Number |
17791018
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐藤 美浩 秋田大学, 医学部, 助手 (00323155)
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Keywords | 薬剤反応性 / 生理学 / 循環器・高血圧 |
Research Abstract |
<目的>大量カテコールアミン投与下における高二酸化炭素症の循環系への影響について、ウサギ実験モデルを用いて検討する。<方法>対象は体重2.5-3.5kg、オスの日本白色種ウサギ12匹。ペントバルビタール静脈内投与後、気管切開を行う。麻酔はイソフルラン1-1.5%で維持し、パンクロニウム静脈内投与後、調節呼吸とする。右大腿動脈、右外頚静脈にカテーテルを留置しそれぞれ体血圧、中心静脈圧測定用とする。開胸し、上行大動脈に電磁血流計プローブを装着し、心拍出量を測定する。肺動脈に直接穿刺にてカテーテルを留置し肺動脈圧を測定する。手術操作が終了して1時間以上循環状態が安定した後、循環諸量およびカテコールアミン濃度を測定する。ウサギをノルエピネフリン大量投与群(n=6)と対照群(n=6)に分ける。大量投与群ではノルエピネフリンを5mcg/kg/minを持続静脈内投与する。対照群では0.9%食塩水を1ml/kg/minで持続静脈内投与する。1時間後、同様な測定を行う。吸入ガスに二酸化炭素ガスを加え、高二酸化炭素症(PaCO2=60,80mmHg)を作成した後、同様な測定を行う。各群における諸反応を比較する。<結果>二酸化炭素投与を行う直前の心拍出量(ml/min、値±標準偏差)は対照群で358±32.7、ノルエピネフリン大量投与群では328±106であった。PaCO2=60および80mmHgで対照群ではそれぞれ358±32.4、367±38.6、ノルエピネフリン大量投与群ではそれぞれ326±112、324±115であった。両群間で二酸化炭素投与による心拍出量の変化に有意な差を認めなかった。<結果>大量カテコールアミン投与下におけるウサギ実験モデルで二酸化炭素投与による心拍出量の変化に対照群と比較して有意な変化は認められなかった。
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