2005 Fiscal Year Annual Research Report
神経因性疼痛におけるα1Gカルシウムチャネルの役割の解明
Project/Area Number |
17791023
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
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Keywords | 神経因性疼痛 / 炎症性疼痛 / カルシウムチャネル / 動物モデル / 遺伝子欠損マウス |
Research Abstract |
C57BL/6マウス(野生型)とα1Gカルシウムチャンネルノックアウトマウス(ノックアウト)において各種疼痛刺激に対する反応を評価した。 1.急性侵害受容(Plantar test):野生型マウスとノックアウトマウスの足蹠に熱刺激を加え、急性痛に対する反応を評価した。熱刺激に対する逃避反応の時間の有意な違いはなかった。 2.急性持続性疼痛のモデル(ホルマリンテスト):5%のホルマリン溶液0.01mlをマウスの足蹠に皮下注入し、自発痛によって生じるlickingとbitingの行動を、炎症性疼痛を主に反映する第1相(0-10min)と脊髄後角の反応を主に反映する第2相(10-40min)に分け、評価した。両相において野生型マウスとノックアウトマウスの間にlickingとbiting行動の持続時間の有意な差はなかった。 3.炎症性疼痛モデル(フロインドアジュバンド):フロインドアジュバンドをマウスの足蹠に皮下注入し炎症を発症させた。フロイン,ドアジュバンドを注入1、4、7日後熱刺激に対する逃避反応の時間を評価した。野生型マウスには熱刺激の閾値は有意に下がった。ノックアウトマウスも強い熱アロディニアを示した。両グルプの間に有意差は認められなかった。 α1Gカルシウムチャンネルノックアウトによってベースラインの熱刺激閾値及び急・慢性体性炎症疼痛関連行動は変わらなかったことからα1Gカルシウムチャンネルがそれらの疼痛メカニズムにおいて関与しないことが示唆された。
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