2005 Fiscal Year Annual Research Report
デコイ型核酸の遺伝子導入による神経因性疼痛の病態解明と治療法の開発
Project/Area Number |
17791027
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
阪上 学 大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (70379254)
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Keywords | 神経因性疼痛 / メカニズム / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
本研究では、神経損傷後の慢性疼痛動物モデルにL5脊髄神経絞扼ラットを用い、HVJ-liposome法を利用してデコイ型核酸NF-κBを神経系に遺伝子導入後、温熱刺激や機械的刺激に対する疼痛反応を観察することで慢性疼痛におけるNF-κBの役割を明らかにした。 1)神経因性疼痛動物モデルの作製及び疼痛モデル実験の遂行 6週齢のSDラットを用い、第5脊髄神経を絹糸で結紮することにより神経因性疼痛動物モデルを作製し、疼痛の評価は温熱刺激に対する逃避反応と、機械的刺激に対する逃避反応の2項目について疼痛の定量化を行った。 2)HVJ-liposomeの作製及び遺伝子導入の遂行 大阪大学の金田らによって開発されたHVJ-liposome法(Saeki et al.Cell Biology 1998)はLiposomeに不活化センダイウィルスの膜融合タンパクを装飾し細胞への遺伝子導入効率を高めたベクターである。不活化ウィルスを使用しているためベクターに対する抗原性は低く、また導入細胞遺伝子へのIntegrationを起こすこともないという利点を有するが、遺伝子の発現は一過性で約2週間とされている。このベクターを利用しNF-κBデコイとScrambleデコイ(control)型核酸をラット神経因性疼痛モデルの脊髄腔内に導入し2群間で温熱刺激、機械的刺激に対する疼痛過敏反応を遺伝子導入後2週間にわたり評価した。
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