2005 Fiscal Year Annual Research Report
神経因性疼痛に対する間欠的高周波照射の鎮痛メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
17791041
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
立山 真吾 宮崎大学, 医学部, 助手 (10372799)
|
Keywords | 神経因性疼痛 / 間欠的高周波照射 |
Research Abstract |
本年度は神経因性疼痛モデルを作製し、間欠的高周波照射(pulsed radiofrequency : PRF)を施行し、PRFの効果を各種刺激(温熱刺激、機械刺激)で測定した。 神経因性疼痛モデル作製に本年度の大部分の時間を費やした。250〜300gの雄のSprague-Dawleyラットを用いて、坐骨神経損傷モデルを作製した。麻酔下に右坐骨神経を大腿中央部で露出し、神経が3つに分枝するところをpolyethylene cuffsで覆った。当初、cuffsをうまく覆うことが難しく、苦労した。手術から2週間後、運動障害が生じていないことを確認し、各種刺激を与え、侵害閾値を測定した。神経因性疼痛の状態であることが確認できたラットに対して、高周波熱凝固装置を使用し、PRFを行った。また、対照としてPRFを照射しないラットも作製した。PRFは、cuffsよりも中枢側の坐骨神経に行った。照射は25V、500kHz、20m秒間、15秒間隔で120秒とした。照射後、1週間、2週間、3週間、4週間後に再び各種刺激に対する侵害闘値を測定した。 PRF照射により各種刺激に対する侵害閾値が回復した。その効果は時間が経過するほど顕著であった。つまり、遅発性の効果発現であった。PRF照射4週間後でほぼcuffs前の状態に戻るラットもあった。一方、PRFを照射しなかったラットでは、侵害閾値は低下したままであった。今回の実験系での神経因性疼痛に、PRFが有効であることが示唆された。
|