2007 Fiscal Year Annual Research Report
トランスジェニックブタを用いた冠動脈攣縮機構の解明と麻酔薬作用に関する研究
Project/Area Number |
17791052
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
木本 吉紀 Wakayama Medical University, 医学部, 助教 (20316110)
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Keywords | 冠動脈 / Rhoキナーゼ / 揮発性麻酔薬 |
Research Abstract |
ケタミン投与による麻酔処置したブタの頸動脈を露出,切開,脱血死させる。開胸を行い,心臓および肺を一塊に摘出する。摘出心臓より,冠動脈(左冠動脈[前下降枝,回旋枝])を分離し,周辺の脂肪組織および結合組織を剥離,除去する。内皮細胞は器械的に除去した。 1.等尺性張力変化 冠動脈を約2mmの長さのリング状標本を作製し,酸素95%,二酸化炭素5%を通気した37℃のクレブス液中で等尺性張力変化を測定した。内因性Rho kinase活性化物質であるsphingosylphosphorylcholine(SPC0.01-10μM)の累積適用で冠動脈の濃度依存性の血管収縮反応を確認した。SPCによる処置の15分前より揮発性麻酔薬(セボフルラン)または選択的Rho kinase阻害薬Y27632(2μM)を摘出冠動脈リング状標本に投与または適応した。セボフルラン,Y27632ともに,SPCによる血管収縮反応を濃度依存性に抑制した。他の吸入麻酔薬(イソフルラン,ハロタン)において同様の実験をおこなったが,SPCによる収縮反応有意に抑制しなかった。 2.ウエスタンブロット 摘出冠動脈標本を酸素95%,二酸化炭素5%を通気した37℃のクレブス液中でSPCで処置し,このときに血管平滑筋内でのRho A,Rho kinaseの活性が増大するかをウエスタンブロット法を用いて検討した。セボフルラン(3.4%)およびY 27632(2μM)は,SPC処置により増強したRhoA,Rho kinase活性を抑制した。
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Research Products
(2 results)