2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロアレイを用いたPSAに代わる前立腺癌新規腫瘍マーカーの探索および臨床応用
Project/Area Number |
17791079
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
蘆田 真吾 高知大学, 医学部附属病院, 助手 (80380327)
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Keywords | 前立腺癌 / 腫瘍マーカー / マイクロアレイ |
Research Abstract |
前立腺癌新規腫瘍マーカー候補遺伝子を探索するために、まず、文書にて同意の得られたPSA高値の進行性前立腺癌患者から、生検により前立腺癌組織を採取した。これらのサンプルは、直ちにOCT包埋処理され、-80℃で凍結保存された。包埋された凍結組織は、クライオスタットを用いて切片化され、Laser Microbeam Microdissection(LMM)に用いられた。その際、HE標本を作製し、癌が含まれているかどうか、また、十分量含まれているかを確認した。十分量が得られると思われたサンプルについては、LMM法を用いて、前立腺癌細胞のみを選択的に採取した。サンプルが微量であり、十分量採取するために組織はすべて切片化し、使用した。また、5症例の正常前立腺腺管細胞を同じくLMM法を用いて採取した。そして、これらをmixtureとし、正常コントロールとして用いた。次に、これらLMMにより採取した組織よりRNAを抽出し、受託会社に送付した。RNAはごく微量であるため、リニア増幅法にて増幅された。そして、DNA Microarray法を用いて遺伝子発現プロファイルの解析が行われた。50%以上の症例で発現情報が得られ、かつそのうち50%以上の症例で正常コントロールに対して5倍以上の発現上昇が認められた遺伝子を抽出し、これらのうち解析候補遺伝子として、分泌蛋白であること、正常組織での発現が低いものを各種データベース、RT-PCR、Northern blotを駆使し選出中である。 現在、20症例を目標として、さらなる臨床サンプルの採取と同時にLMM、DNA Microarrayも行っている。
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