2005 Fiscal Year Annual Research Report
オステオポンチンへの機能部位変異導入マウス作成と骨および腎に対する影響の研究
Project/Area Number |
17791086
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
東端 裕司 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (10381849)
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Keywords | トランスジェニックマウス作成 / CaXもしくはRGEの変異導入 / PCRによるgenotyping / ノックアウトマウスとの交配 |
Research Abstract |
オステオポンチン(OPN)構造中に存在して、カルシウム(Ca)結合領域、細胞結合領域として機能する領域と骨折や腎臓結石との関係を調べる以下のトランスジェニックマウス(tgマウス)の作成を行った。 1.Ca結合領域欠損(Cax):機能ドメインとしてOPN構造中に2箇所存在するCa結合領域を欠如させたtgマウス(Op5k-CaX) 2.細胞接着領域変異(RGE):細胞接着領域として機能するアミノ酸配列RGD(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸)のアスパラギン酸(D)をアスパラギン(E)に変化させることで、機能しないアミノ酸配列に変化させたtgマウス(Op5k-RGE) 十分量のOPN特異的発現を再現する転写開始点より上流5,500bpのプロモーターを、変異型OPN発現させるtgマウス作成に用いた。5,500bpのOPNプロモーターに、1もしくは2の遺伝子変異を導入したオステオポンチン(OPN)のcDNAを組み換えによって連結したDNAを調製した。変異の導入はPCRと組み換えによって行った。マウスの受精卵に変異導入遺伝子を注入し、tgマウスを作成し、生まれたマウスの尻尾からゲノムDNAを抽出し、導入遺伝子をPCRで検出してtgマウスであることを確認した。 tgマウス体内では変異OPNと内在性の正常OPNが共存し、競合して変異OPNの影響が弱められてしまう可能性があるので、現在OPNノックアウトマウス(-/-)と交配して遺伝的バックグラウンドを内在性OPNの存在しない状態で且つtgであるOPN-tg,-/-マウス個体を作成している。
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