2006 Fiscal Year Annual Research Report
PTEN transgenic mouseを用いた前立腺癌治療モデルの確立
Project/Area Number |
17791088
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
平尾 周也 奈良県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (70382314)
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Keywords | 前立腺癌 / ノックアウトマウス / PTEN |
Research Abstract |
目的:前立腺特異的PTEN欠損マウスを用いて前立腺発癌について検討した。 方法:Cre-LoxPシステムにより、前立腺特異的にPTEN発現抑制するマウスを作成した。PSA-CreマウスとPTEN-loxP/loxPマウスを交配し、前立腺特異的monoallelic PTEN knock-out mice (PSA-Cre, PTEN-loxP/+)およびbiallelic PTEN knock-out mice (PSA-Cre, PTEN-loxP/loxP)を作成し、病理組織学的に前立腺の発癌を経時的に観察した。さらに、除睾を行い前立腺癌の男性ホルモンの影響を検討した。 結果:PSA-Cre, PTEN-loxP/+マウスでは、生後5〜14ヶ月で26%(5/19)にPIN、21%(4/19)に前立腺癌を認めた。PSA-Cre, PTEN-loxP/loxPマウスでは、生後3ヶ月以内に全てのマウスで前立腺癌が発生し、10ヶ月で25%(1/4)に肺転移が出現した。また、除睾によるホルモン治療開始後2ヶ月のPSA-Cre, PTEN-loxP/loxPマウスではホルモン非依存的に前立腺癌の増殖がみられた。 結語:前立腺特異的PTEN欠損で、マウス前立腺の発癌が確認された。前立腺ではPTENは癌化解明に重要な遺伝子であり、ホルモン非依存性獲得にも関与していると示唆された。
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