2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17791091
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
磯谷 周治 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (70398741)
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Keywords | 前立腺癌 / 前立腺癌間質細胞 / 上皮-間質相互作用 / MMP / TIMP |
Research Abstract |
1、インフォームドコンセントを得て前立腺全摘除術を行った前立腺癌患者の前立腺組織を用いて前立腺間質細胞の初代培養を行った。 2、前立腺間質細胞と前立腺癌細胞(C4-2B4,PC3)との共培養を行ない、前立腺癌における前立腺癌上皮-間質相互作用、特にMMP,TIMP-2を介するメカニズムを解析した。 3、癌細胞によって伝えられる情報によって、前立腺間質細胞がどのような遺伝子変化をするのかを観察するために、間質細胞からcDNAを調節し、共同研究者であるLeland W.K.Chungより提供を受けた転写因子、シグナル伝達関連遺伝子をプリントしたオリジナルカスタムcDNA microarray membraneを用いて、間質細胞のmRNA発現評価を行なった。microarrayの結果、前立腺癌細胞(C4-2B4)より得られた細胞培養液によって刺激を受けた間質細胞では4種類の遺伝子が高発現し、また1つの遺伝子は発現が低下している事が示された。 4、このデータを元に我々はRT-PCR法を用いて遺伝子の発現情報の確認を行ない。間質細胞が癌細胞によってTIMP2の遺伝子発現のコントロールを受けている事を発見した。 5、翻って見ると、この結果は間質細胞と前立腺癌細胞が共同してMMP(Matrix metalloprotainase)発現の調節を行なっている可能性を示唆している。癌細胞の浸潤のメカニズムにはMMPが重要な働きを示す事が知られており、癌細胞と間質細胞によって、癌腫瘍のMMPを介した浸潤能の獲得について、共培養系を用いて癌細胞とストローマ細胞によるMMP(Matrix metalloprotainase)調節機構に培養液中の液性因子が関与していることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)