2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト卵巣顆粒膜細胞上でのゴナドトロピンレセプター動態とその機能
Project/Area Number |
17791104
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
岸 裕司 群馬大学, 医学部, 助手 (10375545)
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Keywords | 体外受精胚移植治療 / ゴナドトロピン受容体 / 顆粒膜細胞 |
Research Abstract |
当初の計画に基づき、まず、試料である卵巣顆粒膜細胞を採取する患者を選択し、同意を得ることより準備を開始した。今回の研究では、実際の臨床症例より、研究試料を採取することになるため、群馬大学医学部附属病院臨床試験審査委員会に、臨床研究施行について申請し、承認を得た。また、研究には、ゴナドトロピン受容体のDNA解析も含まれるため、遺伝子解析倫理委員会に対しても許可申請を行い、この承認を得た。 試料は、群馬大学医学部附属病院産科婦人科において、体外受精胚移植治療を受けた患者より、採取を行った。卵採取の際に、副次的に得られる、顆粒膜細胞を回収し、これを培養することを試みたが、培養実験を行うに十分なだけの細胞を回収することは、予想外に困難であり、現時点では、収量を改善するべく試行を続けている。培養実験に十分な収量が得られない場合は、RT-PCRを用い、顆粒膜細胞中のmRNAより、発現ゴナドトロピン受容体の構造を同定し、その状態につき検討を行っていく予定である。 また、同患者より末梢血を採取し、そこに含まれる、ゴナドトロピン受容体の発現に影響を与えると思われる、生理活性物質(特にアクチビン及びフォリスタチン)について、その濃度を計測している。 一部の、卵胞発育が乏しく、顆粒膜細胞の回収が特に困難な症例においては、末梢血の試料を用いて、ゲノム上でのゴナドトロピン受容体の構造解析を施行している。これらの症例の中には、遺伝子多型を含むものが高率に存在しており、その多型のパターンと臨床像との関係につき、検討を行っていく予定である。
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