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2005 Fiscal Year Annual Research Report

無力精子症様を示す遺伝子改変マウスの機能解析

Research Project

Project/Area Number 17791126
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

竹田 直樹  熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 助手 (90304998)

Keywords精子 / ES細胞 / Protamine / 鞭毛 / ミトコンドリア / haploinsufficiency / 核凝縮
Research Abstract

本研究は生殖不全機構を解明するために、精細胞に特異的に発現する極めて特徴的なDNA結合タンパク質Protamine1(Prm1)に着目し、ES細胞を用いた遺伝子相同組換え技術により破壊したPrm1遺伝子欠損マウスを用いておこなった。
Prm1 KOマウスの♂は、染色体の一方を破壊したヘテロの状態で不妊であった。ヒトではPrmの発現低下が不妊に関係しているという知見が報告されており、これらのことからその発現量を維持するためにPrm1遺伝子は両染色体に必要であると推測された。
不妊の主因は精子運動能の喪失であり、それらがミトコンドリアの膜電位低下と鞭毛微小管構造の欠陥による事を我々はこれまでに明らかにした。
この事からヘテロ変異♂マウスの精子はそのほとんどが死んでいると考えられた。しかし細胞膜の変化をSYBRとPIの2重染色で行ったが、wildマウスとの差は見受けられなかった。これは先の運動能の消失とは相反する結果である。
さらにかねてから推測されていたとおり、Prm1の発現量の低下は精子核におけるDNA凝縮が充分にされていないことが明らかになった。
これらのことからPrm1 KOマウスはヒトの不妊疾患の解析モデルになりうると思われる。
またPrm1 KOマウスでは、Prm1だけでなく協調して働くとされるPrm2の発現にも異常を来していた。精子形成過程後期では蓄積されたmRNAからの翻訳レベルで発現調節がされることが特徴的とされており、さらなる解析が必要である。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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