2006 Fiscal Year Annual Research Report
子宮内膜におけるサイトカインネットワークの解明-着床率向上へのアプローチ-
Project/Area Number |
17791127
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
福田 淳一郎 大分大学, 医学部, 助教 (20381048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 康志 大分大学, 医学部, 講師 (40274758)
奈須 家栄 大分大学, 医学部, 講師 (30274757)
楢原 久司 大分大学, 医学部, 教授 (60211447)
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Keywords | 子宮内膜 / サイトカイン / ケモカイン / 不妊症 / 妊娠 / 着床 |
Research Abstract |
着床現象における免疫機構の解明のため、子宮全摘出術を受けた方からのご協力の上、子宮内膜を採取し、子宮内膜間質細胞、上皮細胞に分離、培養を繰り返し行っている。年齢や月経周期により子宮内膜は変化するため、より多くの検体を用いることでその再現性、あるいは年齢、月経周期による特異性について確認せねばならない。 また、子宮内膜症症例から採取した子宮内膜細胞、ならびに卵巣にできた子宮内膜症性嚢胞の内壁の細胞も分離、培養し、子宮内膜症と不妊の関連についても検討しようと考えている。 現在はインターフェロンαならびにインターフェロンβを中心に、各種試薬で培養細胞を刺激し、純度の確認の上、培養上清中のサイトカイン、ケモカインをELISA法を用いて測定している。 現在、Interleukin(IL)-6、IL-8、Growth-regulated oncogene(GRO)-α、GRO-β、Monocyte chemotactic protein-1(MCP-1),Macrophage inflammatory protein-3α(MIP-3a),Granulocyte chemotactic protein-2(GCP-2)、Epithelial neutrophil activating peptide-78(ENA-78)のELISA測定を一通り終え、再現性の確認、年齢、月経周期による影響の有無を検討している。詳細は記載しないが、インターフェロンβの刺激により、CXCケモカインの産生は抑制され、CCケモカイン産生は促進されることが多く、この結果は、着床現象を語る上で欠かせないTh1、Th2のバランスに作用している可能性がある。 追加の検討、データの集積を行ったが、有意な結果を得られず、残念ながら論文発表にまで至らなかった。
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