2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17791150
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
安部 裕介 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90333674)
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Keywords | 中耳炎 / ワクチン / ペプチド / インフルエンザ菌 |
Research Abstract |
nontypeableインフルエンザ菌は、小児反復性中耳炎、慢性閉塞性肺疾患における反復性の急性増悪において3大起炎菌の1つであり、ワクチン開発は急務である。副反応が少なく、より多くの対象に強力な免疫応答を誘導するペプチドワクチン療法開発が本研究の目的であり、日本人に多いHLA-DR9分子拘束性のワクチン候補ペプチドを同定してきた。平成17年度は、日本、世界的にも高頻度であるHLA-DR4分子、HLA-DR2(15)分子に着目。共通外膜蛋白P6で刺激、HLA-DR4分子を有するドナーより、同分子を介し12番目のペプチドと5番目のペプチドに反応するT細胞ラインを樹立、IgA産生に有利なサイトカイン(IL-6、TGF-β、IFN-γ)産生を確認した。HLA-DR2(15)を有するドナーからも同分子を介し、5番目のペプチドに反応するT細胞ラインを樹立、同ペプチドは複数のHLAに対応可能なワクチン候補ペプチドである可能性が示唆された。以上の結果は、5^<th> Extraordinary International Symposium on Recent Advances in Otitis Media、第15回日本耳科学会にて報告している。現在、複数のHLAに対応可能と予測されるペプチドを複数作成。ペプチドを用いて刺激、HLA-DR4分子、HLA-DR2(15)分子を有するドナーよりT細胞株を樹立、HLAとの関係、サイトカインの産生パターン、複数残基置換も含む種々の置換ペプチドを用いた解析をすすめている。平成18年度は、同定されたワクチン候補ペプチドの種々の組み合わせによる免疫応答を検討、多くのHLAに対応可能で、強力な免疫応答が誘導できる重合ペプチドを探る。これらのワクチン候補の有効性を検討するin vitroの系を作成、反復性中耳炎患者やCOPD患者における有効性を検討する。
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