2005 Fiscal Year Annual Research Report
頭頚部癌微小転移検出法の開発とセンチネルリンパ節生検への応用
Project/Area Number |
17791158
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
櫻井 努 群馬大学, 医学部, 助手 (40334099)
|
Keywords | 微小転移 / センチネルリンパ節 / 頸部郭清術 / 予後因子 |
Research Abstract |
当科では、sentinel lymph node (SLN)の頭頸部癌への臨床応用を目指して、放射性同位元素を用いたSLN検出法について臨床試験を行なってきた。今後、よりSLN生検の精度を高めるためには微小転移検出の問題がある。現在はH&E染色によって迅速診断を行なっている。より精度を高めるためにできるだけ多切片を検鏡しているが、すべてを診ることは不可能である。SLN生検をより有用な検査にするには微小転移の病理診断の精度とそのスピードの向上が望まれる。我々はまず、有用なマーカーとして上皮に特異的な分子及び癌特異的分子の検索を行った。その結果CEA,SCC,CK-14,CK-19,CK-20,PVA,EpCAM,E48などが候補に挙がった。 更に同定法として免疫染色法及び分子生物学的手法としてreal time RT-PCR法について手技の確立を目指した。免疫染色法はCEA, p53,cytokeratinについてそれぞれの抗体を使用してリンパ節の染色を行った。一方、real time RT-PCRについては上記分子について特異的なprimerを作成し、まず頭頸部扁平上皮癌細胞株を用いて手法の確立を目指した。現在、preliminary studyとして頸部郭清を施行した患者より得たリンパ節について免疫染色およびreal time RT-PCR法を施行しこれらの方法が転移の同定に有用か否か検査中である。 一方、新しいマーカーとして抗癌剤代謝に関わる分子として近年着目されているthymidylate synthase(TS), dihydropyrimidine dehydrogenase(DPD)について舌癌を対象に調べたところ、予後のマーカー因子として有用である結果を得た。今後転移のマーカーあるいは転移予測マーカーとしての有用性について検討を加えていく予定である。
|
Research Products
(2 results)