2005 Fiscal Year Annual Research Report
耳小骨可動性の直接計測による術中における聴力改善度の他覚的評価システムの構築
Project/Area Number |
17791164
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
小池 卓二 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (10282097)
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Keywords | 耳小骨 / 可動性 / 診断装置 / 鼓室硬化症 / 耳硬化症 |
Research Abstract |
伝音性難聴の治療のため行われる外科的手術において,耳小骨の可動性の評価は,術式選択の際に重要な要素の一つであるが,その判断は医師の経験に依るところが大きく明確な基準がない.術中に耳小骨可動性を定量的に知ることのできる装置があれば,最適な術式の決定のみならず,治療による聴力回復の評価も術中に行う事が可能になると予想される.そこで,本研究では,小型で術中使用可能な耳小骨可動性計測装置を開発し,その臨床使用可能性を評価する事を目的とする. 本年度は,ヒト側頭骨の耳小骨を人為的に固着させ,その可動性を耳小骨可動性計測装置によって計測し,その結果をレーザードップラ振動計で計測したアブミ骨の振動振幅と比較することで,試作した耳小骨可動性計測置の臨床使用の妥当性を検証した.その結果,以下の知見を得た. 1.本装置によって耳小骨可動性を定量的に評価可能である. 2.本装置により聴力損失が定量化でき,実際の手術中での治療効果の確認に有用である. 3.本装置で固着している骨を特定できる可能性が高い. 4.耳小骨可動性評価に必要な,耳小骨へ与える変位は数十μm以下で十分である. また,計測の過程,およびその結果より,より,安定した詳細なデータを取得するために,アクチュエーターやセンサを改善する必要があることが判明した.その代替候補として,積層圧電アクチュエーターを使用した駆動部と圧電セラミクスの性能検証を行った結果,以下の知見を得た. 1.積層圧電アクチュエーターを使用した駆動機構により,可動性計測に必要な変位と追従性を得ることができた. 2.力センサとして圧電セラミックスは荷重と出力電圧に比例関係が見られ,出力も適当であった.
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Research Products
(1 results)