2005 Fiscal Year Annual Research Report
単純ヘルペスウイルスによる前庭神経炎に関する基礎的研究
Project/Area Number |
17791180
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
脇坂 浩之 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (30304611)
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Keywords | ウイルス / HSV-1 / CD4 / CD8 / CD72 |
Research Abstract |
初感染前庭神経炎マウスモデルを用いた、前庭神経節へのHSV-1の進展、増殖経路及び潜伏の時間的、空間的解析 HSV-1接種による初感染マウスモデルから、HSV-1接種後に連日で、前庭神経節を摘出し、パラホルムアルデヒドで固定後、パラフィンにて包埋、薄切し、抗HSV-1抗体を一次抗体に用いた免疫組織化学的手法及びHSV-1DNA及びLATS(ウイルス潜伏中の証明に用いられる)をプライマーとするin situ hybridization法を用いて、HSV-1の前庭神経節での感染標的細胞、時間的、空間的増殖経路、潜伏部位を検討した。その結果、免疫染色ではウイルス接種4日目から前庭神経節でのウイルス感染が明らかとなった。ウイルス感染は顔面神経膝神経節との交通路である前方の細胞から始まり、周囲の神経細胞へと拡がっていた。LATSを標的としたin situ hybridization法では、ウイルス接種2週間後まで検討を進めたがLATS陽性細胞は見られず、少なくとも接種2週間までは潜伏感染が成立していないことが示唆された。 再活性化前庭神経炎マウスモデルの開発に必要な抗体の精製、及び投与、同マウスのHSV-1再活性化の有無の確認 選択的な免疫細胞表面マーカー産生ハイブリドーマをCO2インキュベーターを用いて培養し、抗CD4、抗CD8、抗CD72抗体を精製した。今後、これを初感染マウスに投与し、再活性化マウスモデルを作成し、同マウスの前庭神経節を摘出、PCR法にてHSV-1の再活性化を確認する。
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