2007 Fiscal Year Annual Research Report
錐体視細胞発生分化における核内受容体の作用機序の解明
Project/Area Number |
17791221
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柳 靖雄 The University of Tokyo, 医学部・附属病院, 助教 (90376442)
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Keywords | 網膜 / 錐体視細胞 |
Research Abstract |
網膜錐体視細胞は、明所で光に応答する錐体視色素を有する細胞で、ヒトにおいては黄斑部に分布し、色覚および視力の形成に必須である。マウス網膜の発生生物学的な研究によってこれまでにcone-rod homeobox(CRX), photoreceptor-cell specific nuclear receptor(PNR), thyroid hormone(TR)が錐体視細胞の増殖および最終分化に重要であることが分かってきた。我々は、一貫して核内の転写因子に着目して研究を行い(Yanagisawa J, Yanagi Y, et. al., Science1999, Yanagi, et. al., JBC1999)、これらの因子の網膜発生における役割を検討してきた(Yanagi, et. al., BBRCO2000,Yanagi, et. al., IOVS2002)。しかしながら、その作用機序についての詳細は未だに不明な点が多い。特に、視細胞前駆細胞から錐体視細胞への最終分化にこれらの因子がどの様に関与しているのかは未だに明らかになっていない。本研究では、これまでのわれわれの研究を押し進め、これらの因子のうち核内受容体であるPNRおよびTRに着目し、各因子の網膜特異的な標的遺伝子を分子生物学的手法で同定し、各核内受容体およびその標的因子の錐体視細胞最終分化における作用を明らかにすることを目的とする。マイクロアレーで見いだされた因子をreal-time PCRを用いてmRNAレベルでの変動を確認し、経時的な発現パターンを確認した。また、PNRに関連する分子の解析を行った。
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