2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト胎児組織を用いた小児重症心不全に対する幹細胞移植システム基盤の構築
Project/Area Number |
17791274
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡本 一真 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10338064)
|
Keywords | 再生医学 / 心筋再生 / 幹細胞 / 死亡胎児 / 網羅的遺伝子解析 / 間葉系細胞 / 不死化 / 寿命延長 |
Research Abstract |
本研究は、ヒト胎児心筋細胞の培養法を確立し、細胞情報基盤を整備することにより、小児重症心不全に対する細胞移植治療における理想的なドナー細胞を開発することを目的としている。 現在、国立成育医療センター倫理委員会においてヒト胎児組織を用いた幹細胞研究に関して倫理審査申請中であり、ヒト胎児組織を用いた研究は行っていない。倫理審査通過後の研究を円滑に遂行するための準備として、マウス胎児心筋細胞、ヒト臍帯血細胞、ヒト胎盤細胞、ヒト子宮内膜細胞などを用いて以下の研究を行った。 1)ヒト胎盤細胞のプロファイリング ヒト胎盤由来間葉系細胞の分離・培養法を確立し、得られた細胞に対して、網羅的発現遺伝子解析を行った。また、胎盤由来間葉系が発現する液性因子、シグナル伝達物質等について網羅的遺伝解析および表面抗原発現解析を行った。網羅的遺伝子解析データは米国NIHが提供するNIA Array Analysisを用いて解析を行った。 2)ヒト胎盤細胞の心筋分化誘導法の確立 ヒト胎盤由来間葉系細胞はマウス胎児心筋との共培養法を用いることで心筋細胞に分化誘導出来ることが明らかになり、その割合を高める研究を行った。また、分化誘導後の細胞に対して、RNA発現解析、電気生理的解析、免疫組織学的解析を行った。
|