2005 Fiscal Year Annual Research Report
末梢神経端側縫合部における側副神経軸索誘導の分子機構の解明
Project/Area Number |
17791277
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻 隆治 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20379168)
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Keywords | 神経再生 / 知覚神経再生 / 端側吻合 / 掻痒 |
Research Abstract |
FLRT3抗体作製のための抗原および、軸索縫合部への浸透圧ポンプでの注入に用いるためのFLRT3リコンビナントタンパクの作製を行った。pGEXベクターにFLRT3遺伝子を組換えて大腸菌でGST融合タンパクの発現を試みた。しかし、GSTに融合した予想される大きさでの十分な発現が確認できず、いくつか発現条件の検討を行ったが十分な発現が得られないため、タグをHISに変更するとともに低温培養槽を導入して発現条件を検討するとともに、細胞外ドメインの糖鎖修飾を考慮して、根本的に発現系の見直しを行い、293Freestyle cell(invitrogen)を用いたmammalian cellでのリコンビナントタンパク作製の導入を行った。 FLRT3は後根神経節に発現上昇していることが報告されており、知覚神経再生との関連が考えられ、神経縫合部で知覚神経線維特異抗体での染色を行ったが再生を特定できる染色像が得られなかった。縫合部での神経線維の再生状況は末梢損傷部位にLacZを組み込んだアデノウイルス溶液を浸すことで軸索追跡ができることが確認できた。しかし、染色効率が低いためその向上条件を検討した。知覚神経再生の評価についてはラットでは電気生理的に評価を行うことが難しく、かつ、現在使用しているラットの足に加重をかけていく方法では再現性が得にくいため、新たに知覚再生予定部位に掻痒皮膚を生じさせることによりscratching behaviorを観察する評価方法の開発を行った。
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