2005 Fiscal Year Annual Research Report
RANKLとTNFの細胞膜からの遊離調節機構の解明
Project/Area Number |
17791336
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
中道 裕子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助手 (20350829)
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Keywords | RANKL / 可溶型RANKL / 骨芽細胞 / T細胞 / OPG / TNF受容体ファミリー / 活性型ビタミンD_3 |
Research Abstract |
RANKLはII型膜タンパクであるが、プロテアーゼにより切断され可溶型RANKL (sRANKL)として血中を循環する。TNFもまたII型膜タンパクであるが、TACEにより切断され可溶型として存在する。OPG欠損マウスとヒトOPG欠損の患者では血中sRANKL値が高い。この結果は、OPGが直接RANKL切断を調節する可能性を示す。また、活性化T細胞が産生するsRANKLが自己免疫疾患、癌、歯周病などの全身性および局所性の骨吸収に関与すると示唆される。そこで、1.OPG欠損マウスで高値を示すsRANKLの組織由来、2.OPG欠損マウスへの活性型ビタミンD_3投与によるsRANKL値の変化、3.OPG、可溶型RANKおよび近縁のTNF受容体ファミリーメンバーのsRANKL産生に対する抑制作用、を解析した。 [結果]1.OPG欠損マウスに活性型ビタミンD_3を投与すると血中sRANKL値は著しく上昇した。活性型ビタミンD_3は骨芽細胞のRANKL mRNA発現を誘導したが、T細胞のそれを誘導しなかった。この結果よりOPG欠損マウスで高値を示すsRANKLは骨芽細胞由来であることがわかった。2.OPGおよびsRANKは骨芽細胞および活性化T細胞のsRANKL産生を抑制した。一方、OPG近縁のTNF受容体ファミリーメンバーは、sRANKL産生を抑制しなかった。3.活性化T細胞はRANKLを高発現したがOPGを発現しなかった。活性化T細胞はOPG産生がないためにsRANKLを過剰に産生できると示唆された。本研究でOPGに、膜型RANKL切断の強力な抑制作用という新たな生理活性を見出した。以上の結果はjournal of immunology誌とBone誌に投稿し、現在revise中である。
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Research Products
(4 results)