2005 Fiscal Year Annual Research Report
ラット口腔扁平上皮癌においてjunBにより転写が活性化される遺伝子の検索
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17791342
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
平山 喜一 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (50343364)
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Keywords | JunB / 転写ターゲット遺伝子 / クロマチン免疫沈降法 / 舌癌 / ラット / 4NQO / 舌癌細胞株 / 遺伝子検索 |
Research Abstract |
転写因子AP-1は、構成要素により機能が異なる。これまで、種々の悪性腫瘍において、主としてc-Junおよびc-Fosのヘテロ二量体からなるAP-1の発現亢進が報告されてきたが、近年はAP-1の各構成要素について、発がんとの関連性が精力的に研究されているが、junB遺伝子については、その発がんに関与するメカニズムの解明はあまり進んでいない。そこで、本研究は、クロマチン免疫沈降法を用いてあまり解析の進んでいない転写因子JunBについて、その転写ターゲット遺伝子の検索を行うことを目的とする。 本研究では、われわれが樹立した複数の4NQO誘発ラット舌癌細胞株を用いてクロマチン免疫沈降法を行い、JunB蛋白と結合するDNA断片を回収した。 まずはじめに、クロマチン免疫沈降法の予備実験として、ゲノムDNAとJunB蛋白とを共有結合で固定するために使用するホルムアルデヒドの至適条件の検討を行った。得られた至適条件下で、ゲノムDNAとJunB蛋白との間に共有結合を生成させた後、クロマチン免疫沈降法を行った。本手法により得られたDNA断片について、DNA末端処理を行ったのち、サブクローニングを行った。得られたクローンを1000個以上ピックアップし、現在、組み込まれたDNA断片の塩基配列の決定を行っている。これまでに塩基配列の決定を終わった55個のDNA断片について、順次ゲノムデータベースを用いて、既存の遺伝子が含まれているか否かを解析中である。他のクローンについても、順次解析を行う。
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