2005 Fiscal Year Annual Research Report
象牙質の物性とMMP、TIMPとの相関性に関する研究
Project/Area Number |
17791367
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
伊藤 修一 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (50382495)
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Keywords | 歯学 / 酵素 / 物性実験 / 生体材料 |
Research Abstract |
1.象牙質の物性変化の経時的非破壊分析 矯正治療の理由により抜去されたヒト小臼歯を本研究に使用した。これをIsomet (Buehler社)により切断して厚さ0.5mmの象牙質ディスク試料を作成した。これを超音波パルサーレシーバー(Panametrics社)を用いて非破壊的に試料の弾性率を測定した。また、同じ試料を超純水、人口唾液(137mM NaCl,1.6mM CaCl_2,5mMKCl,1.17mM KH_2PO_4,0.001mM NaF,0.81mM MgSO_4・7H_2O,4.77mM HEPES,15.4mM Na azide, pH=7.4)、ヘキサデカン、2%クロルヘキシジン溶液中(37℃)に保管し、それぞれの象牙質の経時的な弾性率の変化を測定した。その結果、超純粋、人工唾液に保管したものは、時間経過とともに弾性率の低下が観察されたが、ヘキサデカンに保管したものは弾性率の変化が認められなかった。 2.象牙質中のMMP分析 上記の実験に使用した象牙質試料中のMMP(現在まで象牙質中に存在が確認されているMMP-2,MMP-8,MMP-9,MMP-20)をELISA Kit (Amersham社)を用いて、定性、定量分析を行なった。その結果、時間経過とともに超純水、人工唾液に保管したものではMMP量の増加が認められたが、ヘキサデカン、2%クロルヘキシジン溶液に保管したものではMMP量の変化が認められなかった。このことから、象牙質が劣化する際にMMPが関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(6 results)