2005 Fiscal Year Annual Research Report
上顎全部床義歯-下顎インプラントの補綴治療ガイドラインの構築
Project/Area Number |
17791394
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大栗 孝文 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (10325269)
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Keywords | インプラント / 全部床義歯 / インプラントオーバーデンチャー |
Research Abstract |
上顎全部床義歯-下顎インプラント症例における上顎顎堤の保護 このような症例において,長期的に上顎顎提を保護するための下顎インプラント上部構造の選択法を,咬合接触の分布を変化させて検討した.上顎全部床義歯粘膜面に加わる圧力と義歯の動揺を測定するために小型圧力センサを用いてシミュレーション実験を行った.その結果,上顎全部床義歯の負担圧値は咬合接触の分布によって変化し,より広い咬合接触を付与することにより上顎全部床義歯は安定する傾向が認められた.すなわち,オトガイ孔間下顎インプラント埋入症例では,固定性上部構造で修復する場合,長いカンチレバーを有する上部構造を装着すれば,上顎全部床義歯は安定することが示唆された.しかし,長いカンチレバーでは下顎インプラントに大きな負担がかかることが考えられる. 上顎全部床義歯-下顎インプラント症例における下顎顎堤とインプラントの保護 オトガイ孔間に2本のインプラントを埋入して可撤性上部構造で修復する場合には広い咬合接触の回復が可能である.しかし,咬合力はインプラントと粘膜で負担されるためそのコントロールは難しく,また,アタッチメントの違いによってインプラント周囲の応力は変化することが考えられる.そこで,緩圧型,非緩圧型バータイプと非緩圧型スタッドタイプのアタッチメントを用いたシミュレーション実験を行い,下顎顎堤の粘膜負担とインプラント周囲の応力を測定してアタッチメントの選択法について検討した.その結果,下顎粘膜負担は緩圧型バータイプアタッチメントで大きかった.インプラント周囲の応力は非緩圧型バータイプよりも緩圧型バータイプと非緩圧型スタッドタイプのアタッチメントで安定した.
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