2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト歯質を用いた引張および疲労強さの異方性評価による歯の構造解析
Project/Area Number |
17791408
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
井上 利志子 昭和大学, 歯学部, 研究補助員 (90398701)
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Keywords | 歯 / 象牙質 / 機械的性質 / 引張強さ / 疲労強さ / 異方性 |
Research Abstract |
現在までに、牛歯象牙質を用いて引張試験を行い、牛歯象牙質において象牙細菅走行により引張強さが異なること,したがって象牙質は異方性生体材料であることを示唆した。そこで今回、より臨床に近いと思われる人歯の象牙質において引張試験を行うことを目的とした。最初に、人歯を使用するにあたり、人歯は牛歯よりも小さいので、従来の試験片を小型化することを計画した。そこで弾性率測定による人歯および牛歯象牙質の構造解析を行い、試験片の大きさを検討した。また、材料試験としては鋭敏とされるダンベル型微小試験片を用いた引張試験を行うことで,象牙細管走行が引張強さに及ぼす影響が明瞭に出現すると考え、計画したダンベル型小型試験片を作製する装置を考案・試作し、小型試験片を精密に常に一定の形状に作製する方法を確立した。さらに、人歯象牙質の引張試験用の小型の治具を製作し、引張試験を行うことを可能にした。そのうえ、口腔内をシミュレートするために、37℃水中で引張試験を行うことができる環境を準備した。以上の確立した引張試験方法により、人歯の歯冠部分の象牙質を使用して、引張試験を行ったところ、象牙細管走行の異方性の効果が現れた。また、今回の試験を牛歯の象牙質を用いて行った場合には、従来の数値より低い値を示し,試験片の大きさによる影響と考えられた。今後は、以上の結果を参考にして、象牙質の部位が引張強さ等の機械的特性に与える影響について研究を行いたいと考えている。さらに来年度においては、疲労試験を行い、疲労強さによる異方性評価を予定している。
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Research Products
(2 results)