2006 Fiscal Year Annual Research Report
プロフェッショナルケアによるクラウンの二次う蝕予防プログラム作成
Project/Area Number |
17791425
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
田中 順子 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (80319582)
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Keywords | 歯学 / 衛生 / 細菌 |
Research Abstract |
補綴装置が装着されているう蝕のハイリスクな患者に,定期的にプロフェッショナルケアを行い,う蝕に関する口腔内環境因子と歯質に付着するプラークpH値を経時的に比較検討する. 本年度は,本学附属病院に通院し,上顎中切歯にレジン前装鋳造冠または下顎第一大臼歯に金銀パラジウム合金による全部鋳造冠を装着した成人患者6名を選択した. 被検者は事前にOrion社製デントカルトシリーズを用い唾液検査を行った.刺激唾液量,緩衝能,う蝕原性糸田菌数mutans streptococciおよびLactobacilliを測定し,モデルチャートを用いて判定した結果,う蝕のリスクレベルが,ハイリスクと診断された患者である. ハイリスクと診断された患者をランダムにプロフェッショナルケアを行う処置群と観察群に3名ずつ分けた. 処置群には,クラウン装着後1ヵ月毎に1年間,唾液検査によるカリエスリスクの判定と装着したクラウン辺縁部のプラークpH値を測定し続けている.同時に術後管理としてのプロフェッショナルケア(PMTC)を行っている. 観察群には,クラウン装着後2ヵ月毎に1年間,唾液検査によるカリエスリスクの判定と装着したクラウン辺縁部のプラークpH値の測定のみを行っている. 昨年度から継続した症例による結果では,PMTC処置群,観察群の両群において過半数の被検者が,カリエスリスクレベルは,ハイリスクのままである.特にmutans streptococci細菌数はハイリスクである.また,クラウン辺縁のプラークpH値では処置群では値が変化しない傾向があり,観察群では1年後低下した傾向が多い.すべての症例において,pH値が上昇したものは認められない. 次年度も引き続いて実験を行う予定である.
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