2005 Fiscal Year Annual Research Report
床用レジンに接着した各種裏装用レジンの曲げ強さに及ぼす酢酸エチルの表面処理効果
Project/Area Number |
17791428
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
生山 隆 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (00389412)
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Keywords | 床用レジン / 裏装材 / 表面処理剤 / ジクロロメタン / 酢酸エチル |
Research Abstract |
予備実験として酢酸エチルの表面処理効果の最適時間を検討するために床用レジンに酢酸エチル処理(無処理・5・30・60・120秒)を施し修理用レジン(即時重合レジン)で接着修理後3点曲げ試験を行った。統計処理は分散分析とNewman-keulsの多重比較検定(p=0.05)とした。 結果:酢酸エチル表面処理時間(5・30・60秒)に有意差は認められず、表面処理時間(120秒)で有意に高い値(30.6±2.1MPa)を示した。 次に現在発癌性の可能性が示唆されているジクロロメタン表面処理剤との接着強さの検討を行った。条件は予備実験より酢酸エチル120秒表面処理とジクロロメタン5秒表面処理、無処理(コントロール)とし、それぞれ3点曲げ試験および熱サイクル試験10000回後の3点曲げ試験を行った。 結果:酢酸エチル120秒処理(30.6±2.1MPa)とジクロロメタン5秒処理(33.3±3.6MPa)に有意差は認められず、熱サイクル試験10000回後の酢酸エチル120秒処理(29.0±4.4MPa)とジクロロメタン5秒処理(26.5±5.3MPa)にも有意差は認められなかった。またこれら4者間にも有意差は認められなかった。 酢酸エチル処理による床用レジン被処理面を観察するために酢酸エチル処理面(無処理・5・30・60・120秒)をそれぞれSEM像観察を行った。 結果:処理時間が進むにつれ床用レジン表面は溶解され小窩が形成されている(5・30・60秒)。さらに処理時間が進むと小窩は互いにつながりおおきな凸凹が形成される(120秒)。 以上を社団法人 日本補綴歯科学会第114回学術大会にて発表(H17,10,2 新潟コンベンションセンター)
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