2005 Fiscal Year Annual Research Report
骨膜延長法と高膨張性ポリマーゲルを応用した顎骨再生に関する研究
Project/Area Number |
17791448
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小田 知生 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10378002)
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Keywords | 骨再生 / 仮骨延長法 / 骨膜延長法 / ゲル / 再生医学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、骨膜延長法での骨再生および高膨張性ゲルを生体内で膨張させることにより骨延長装置による機械的刺激から分子的刺激への変化に伴う骨再生への影響について検討することである。 本年度は骨膜延長法単独での装置開発と至適条件の把握を目標とした。まず骨膜延長法による骨再生を確立するために、本研究では再生させる部位の皮質骨に小口径の骨孔を多数穿孔させた上でマイクロメッシュを挿入して骨膜を牽引する延長デバイスを作製して顎骨欠損モデル動物に適用し骨形成量を経時的に評価した。 骨膜延長法に用いるデバイス開発:既製の装置ではサイズ的にも機構的にも適当なものはないので白色家兎に適したものを考案した。φ2.7mm×30mmスクリューと0.1mm厚のチタン製マイクロメッシュを組み合わせて開発した。 動物実験:白色家兎の下顎骨をモデルとし、左側を実験側として下顎骨外側皮質骨に直径0.5mmの骨孔を多数穿孔させた後、上記において開発したデバイスを装着。術後7日間の待機期間を設定。その後、0.5mm/dayの速度で10日間の延長を行った。まず予備実験として標本の摘出を延長終了後、4週間、8週間で行い、病理組織学的検索を行い、骨膜延長法による骨形成を評価した。その結果、従来の報告よりも良好な骨形成が得られた。そのため、この条件下で充分な再現性があるのかを確かめるため検証実験を行っている。 ポリマーの予備調査:ゲルの強度、膨張率などを調査し、ゲルが高膨張性であり、かつ体内環境下で吸水膨張しうる特性をもつか否かを検討中である。
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