2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨膜延長法と高膨張性ポリマーゲルを応用した顎骨再生に関する研究
Project/Area Number |
17791448
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小田 知生 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助手 (10378002)
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Keywords | 骨再生 / 仮骨延長法 / 骨膜延長法 / ゲル / 再生医学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、骨膜延長法での骨再生および高膨張性ゲルを生体内で膨張させることにより骨延長装置による機械的刺激から分子的刺激への変化に伴う骨再生への影響について検討することである。 本年度は、昨年度にφ2.7mm×30mmのスクリューと0.1mm厚のチタン製マイクロメッシュを組み合わせて開発した骨膜延長装置を用い、各種条件を設定して骨膜延長法を行った後、病理組織学的検索を行い、骨形成を評価した。その結果、待機期間7日間、延長速度0.5mm/dayで10日間の骨膜延長した群では、延長後8週間で延長した骨膜下に骨形成が観察された。同条件下でさらに皮質骨穿孔をしなかった群と皮質骨穿孔した群を比較すると、皮質骨穿孔した群では良好な骨形成が観察された。 高膨張性ポリマーゲルの調製については、まずハイドロゲルを作製するためにアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースおよび水酸化カルシウム、リン酸-水素カルシウムを各種条件で、組み合わせて混合したが、作製されたゲルを検討したところ、なかなか扱いやすいゲルを生成するのが困難なため、引き続き混合条件や材料を検討中である。なお検討中のゲルを用いて予備実験を行ったところ、注入したゲルが吸収されつつも、ゲル周囲に骨形成が観察されたことから有望な材料であることが確認できた。これらの成果の一部を2006年の5th International Congress of Maxillofacial and Craniofacial Distractionで発表した。
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Research Products
(1 results)