2005 Fiscal Year Annual Research Report
正常骨髄幹細胞が癌の転移形成に果たす役割に関する基礎研究
Project/Area Number |
17791456
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
土井 理恵子 鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (20294316)
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Keywords | 骨髄 / 幹細胞 / 癌 / 転移 / 頭頸部 |
Research Abstract |
今回、癌の転移形成と流血中の正常骨髄幹細胞との関連を調べるために腺様嚢胞癌(Adenoid Cystic Carcinoma)細胞株を用いた研究計画を立案した。ACCは神経や血管に沿って浸潤し、一次治療後局所再発や遠隔転移を来たすことが多いのが特徴であるが、細胞の増殖が遅く細胞株の樹立が困難である。JCRB細胞バンクから細胞株を入手予定であったがACC細胞株の樹立がなく、また稀少な樹立機関からの譲渡も困難なため現在ACC細胞株を用いての研究の遂行は難しいと考えている。実験の遂行にあたっては、使用する細胞株の対象を口腔領域の癌において最も頻度が高い扁平上皮癌の高転移株に変更し、引き続きの研究を行っていく予定である。また、研究対象動物をマウスとした研究を立案したが、実際使用してみるとマウス下顎が研究には小さく、panched outした後の詳細なデータを採取するのに不向きかもしれず、その場合対象動物をマウスからラットに変更することを考えている。今年度は細胞株入手後研究がすぐに開始できる準備として研究器具関連の準備を行った。具体的な研究内容としては、今年度に正常骨髄幹細胞と転移形成、血管新生関連因子との関連を明らかにする研究を行い、来年度に腫瘍の後発転移と正常骨髄幹細胞と転移形成、血管新生関連因子との関連を明らかにする研究を行う予定で、その間に随時研究結果の発表を行う予定である。
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