2005 Fiscal Year Annual Research Report
エピジェネティックス標的抗癌剤が「上皮間充織転換」におよぼす影響に関する研究
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17791458
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村上 純 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (40362983)
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Keywords | エピジェネティックス |
Research Abstract |
本年度(〜平成18年3月31日)の研究進行状況 17年度:FR901228が標的とする「上皮間充織転換」関連遺伝子の特定。 1/FR901228による「上皮間充織転換」関連遺伝子の発現変化の検討。 保有する口腔由来扁平上皮癌細胞株より、四株HSC4,HSC3,Hep2,SASを培養、当該研究に供した。 各細胞株におけるcdc42の活性状況をCdc42 activation assay kit (upstate, NY, USA)を用いて検討した。さらに各株でのcdc42の発現状況をRT-PCRを行った。 FR901228投与前後の細胞株RNAを回収、Cdc42ならびに癌転移、分化に関与する遺伝子CDX2,MUC2についての発現変化をRT-PCRを用いて検討した。扁平上皮癌においてCDX2は発現していなかったが、脱メチル化剤投与によって発現を回復したこと、並びにbsulfite-sequencingによってCDX2プロモーターに生じるメチル化がその転写発現阻害している事を明らかに出来、エピジェネティックスが分化のリセットに関与する事を示唆できた。 現在、cdc42についてwestern blottingを用いたタンパク発現の検討を追加すべく、同手法に供する抗体の検討を行っている。 2/FR901228による「上皮間充織転換」関連遺伝子のヒストンアセチル化の検討。 ヒストンアセチル化の検討に際して、クロマチン免疫沈降法の手技確立が不可欠であるが、現在、同手法に供するアセチル化ヒストン抗体の検討及び、クロマチン免疫沈降法に用いるkit類の検討を行っている。
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