2006 Fiscal Year Annual Research Report
Notchシグナル伝達系を介したエナメル上皮腫の分化制御機構の解明
Project/Area Number |
17791471
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
川野 真太郎 九州大学, 大学院歯学研究院, 助手 (00398067)
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Keywords | エナメル上皮腫 / Notchシグナル伝達系 / 細胞分化 / amelogenin / alkalin phospatase |
Research Abstract |
エナメル上糸腫細胞株(AM-1)を用いたNotchシグナル伝達系の機能解析 前年度の研究により、われわれの研究グループはNotchシグナル伝達系に関与する遺伝子産物がエナメル上皮腫組織にて発現していることを確認した。また、その発現は主にエナメル上皮腫の腫瘍細胞に強く発現していた。そこで、本年度は当科で樹立したエナメル上皮腫細胞株(AM-1)を用いたNotchシグナル伝達系の機能解析を行うにあたり、Notch1過剰発現モデルの作成を試みた。 Notch1レセプターの細胞外ドメインを切り離したtruhcated type Notch1(tNotch1)はリガンド非依存的に細胞内シグナルを恒常的に活性化きせることが知られている。そとで、tNotch1を発現させるplasmid DNAをAM-1細胞内に遺伝子導入することでNotch1過剰発現モデルの作成を試みた。Notch1を過剰発現するAM-1(tNotch AM-1)はRT-PCRおよびWestern blotting法にてtNotch1をコントロール群と比べ有為に強い発現が見られ、さらにtNotch1抗体を用いた免疫染色においても細胞質内および細胞核に強く発現が認められた。歯原性上皮の分化マーカーの発現様式をRNA、タンパク質レベルで検索したところ、エナメル芽細胞の分化マーカーであるamelogeninの発現の上昇が確認された。しかしながら、細胞増殖活性はコントロール群と比べて有為差は認められなかった。今後は、本研究モデルを用いてさらに機能実験を行う予定である。
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Research Products
(4 results)