2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17791472
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
大場 誠悟 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (80363456)
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Keywords | Hsp47 / 瘢痕形成 / 創傷治癒 |
Research Abstract |
外科処置後の経過において瘢痕形成はその後の機能回復、審美回復に大きく影響を及ぼす。興味深いことにある時期までの胎児に創傷を加えても、瘢痕を形成することなく治癒することが知られている。これまで創傷治癒に重要な役割を果たす一方で、瘢痕形成を誘導する因子であるTGF-β1を作用させた際の、コラーゲンに特異的な分子シャペロンであるHsp47発現を検討してきた。これまでの実験結果からラット舌においては胎生18-19日頃に瘢痕形成治癒から無瘢痕性治癒への移行期と考えている。胎児由来の線維芽細胞と新生児由来の線維芽細胞にTGF-β1を作用させた場合、新生児ではHsp47の発現の増加が認められたが、胎児では認められなかった。その違いはpromoterレベルですでに認められた。TGF-β1のsignal paswayの更に上流にこの発現の差を生じさせる因子があると考え、両細胞にTGF-β1を作用させ、microarrayにて比較検討中である。更にHsp47の転写因子であるHSF、Zf9の発現についても検討中である。またTGF-β1のsiganal伝達因子であるSmadにも着目し、両細胞における発現を検討したが、今のところ明らかな発現の差異は見つかっていない。現在、これら因子のリン酸化を検討中である。
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